AWS Compute OptimizerがEBSボリュームをサポート、GP3やIO2の性能設定と費用試算が可能になりました
AWSチームのすずきです。
2020年12月3日のアップデートで、AWS Compute Optimizer が EBSボリューム性能のレコメンデーションをサポートしました。
AWS Compute Optimizer が 最適化余地ありと判定したEBSボリュームについて確認する機会がありましたので、紹介させて頂きます。
Optimizer
AWS Compute Optimizer を事前に有効化(オプトイン)したAWSアカウントを利用しました。
手順は以下記事をご覧ください。
ダッシュボード
Optimizer のダッシュボードに「EBSボリューム」が追加されています。
EBSボリュームの推奨一覧
EBS ボリュームの推奨事項 が一覧で表示されます。
今回「最適化されていない」 ボリュームを確認対象としました。
汎用SSD
IOPS性能が不足しているボリュームが検出されていました。
ボリュームタイプ | ボリュームサイズ | ベースラインIOPS | バーストIOPS | ベースラインスループット | バーストスループット | 月額料金 | 価格差(月別) | パフォーマンスリスク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
GP2 | 1500GiB | 4500 | 4500 | - | - | $180.000 | - | - |
GP2 | 2080GiB | 6240 | 6240 | - | - | $249.600 | +$69.600 | 非常に低い |
GP3 | 1500GiB | 6300 | 6300 | 189MiB/秒 | 189MiB/秒 | $166.872 | -$13.128 | 非常に低い |
従来のGP2から reInvent2020で発表された汎用SSD(GP3)に変更する事で、コストの抑制とIOPS性能の拡張が実現できる試算が確認できました。
プロビジョンドIOPS SSD
適正なIOPS値と、耐久性の向上(99.9 → 99.999%)が期待できるIO2への変更が推奨されました。
IOPS不足
IOPS値、3000 → 4100への拡張 が推奨されていました。
ボリュームタイプ | ボリュームサイズ | ベースラインIOPS | バーストIOPS | 月額料金 | 価格差(月別) | パフォーマンスリスク |
---|---|---|---|---|---|---|
IO1 | 1000GiB | 3000 | 3000 | $364.000 | - | - |
IO1 | 1000GiB | 3100 | 3100 | $371.400 | +$7.400 | 低 |
IO1 | 1000GiB | 4100 | 4100 | $445.400 | +$81.400 | 非常に低い |
IO2 | 1000GiB | 4100 | 4100 | $445.400 | +$81.400 | 非常に低い |
IOPS過剰
IOPS値、3000 → 1500 への抑制 が推奨されていました。
ボリュームタイプ | ボリュームサイズ | ベースラインIOPS | バーストIOPS | 月額料金 | 価格差(月別) | パフォーマンスリスク |
---|---|---|---|---|---|---|
IO1 | 1000GiB | 3000 | 3000 | $364.000 | - | - |
IO1 | 1000GiB | 1500 | 1500 | $253.000 | -$111.000 | 非常に低い |
IO2 | 1000GiB | 1500 | 1500 | $253.000 | -$111.000 | 非常に低い |
プロビジョンド IOPS から 汎用SSDへの変更について AWS Compute Optimizerは推奨を行わない模様ですが、 広いEBS帯域、高い耐久性を必須としないワークロードで、費用抑制を優先する場合汎用SSD「GP3」の利用もご検討ください。
まとめ
reInvent2020でリリースされた新しい汎用SSD(GP3)、従来のGP2と比較して20%廉価な容量単価、 ベースラインを超えるIOPS、スループット性能の設定可能になりました。
「GP2」から「GP3」への移行時や、「GP3」移行後も定期的に AWS Compute Optimizer の推奨値を反映する事で、 最適なEBSボリュームの性能設定が実現可能です。
また、高性能なEBSボリュームは EC2のEBS帯域がボトルネックとなる場合もありますが、 その指摘についても AWS Compute Optimizer で確認する事が可能です。
AWS Compute Optimizer は追加のAWS費用なく利用できるサービスです。 EC2、EBSを利用しているAWSアカウントであればオプトインしてご活用ください。